【Elgato 4K X】キャプボ初心者が見落としていた仕様

周辺機器

ゲーム機の映像をPCに取り込んで配信や録画をする際に便利なキャプチャーボード。私も本ブログの素材収集のために購入したのですが、キャプチャーボードに詳しくない私はある仕様を見落としていました。その結果、当初の想定とは異なる構成で使用することになってしまったので、その内容について共有したいと思います。

キャプチャーボードの選定

要求仕様

私の目的は主にSwitch2とXbox Series Xのゲームプレイ動画を録画することです。この2機種はどちらもHDMI2.1に対応しているため、少なくともHDMI2.1をパススルーできる性能が欲しいと思いました。ちなみに録画品質に関してはデータ容量が大きくなるのも不便なのでFullHD/60fpsで十分と考えています。

『Elgato 4K X』を選んだ理由

HDMI2.1対応となると選択肢は限られてきます。そこで候補に挙がったのが『Elgato 4K X』です。私はキャプチャーボードに詳しくありませんが、Elgatoは『Stream Deck』などでも有名な企業なので信頼できるのではないかと考えました。『Elgato 4K X』は約38,000円と少し値が張りますが、今後も長期的に使えるだろうと考えこの機種を選びました。

想定していた使用方法

各機器の接続方法は下図のように考えていました。ゲーム機とAVアンプの間にキャプチャーボードを設置する形です。XboxとSwitch2を切り替えるために2入力1出力のHDMI切替器を使用しています。

見落としていた仕様

スピーカーからの音に違和感が

各機器をセッティングし、いざSwitch2で遊んでみるとスピーカーから出る音に違和感を覚えました。「あれ?音がショボくない?」

私のAVアンプのスピーカー構成はDolby Atmos対応の5.1.2chサラウンド環境なのですが、このときは前方のスピーカーからしか音が出ていませんでした。気になってSwitch2の設定画面を確認すると、何故かオーディオ出力設定がステレオに勝手に変わっていました。

マルチチャンネルオーディオ非対応

気になってElgatoのサポートページで調べると、マルチチャンネルオーディオに対応していないとの記載が。これまでXboxはDolby Atmosを、Switch2はLPCM5.1chを使用していましたが、本機ではこれらのフォーマットを使用できないことが判明しました。

実際に試してみた結果

まずXboxでのDolby Atmosはパススルーすらできず、スピーカーから音が全く出ませんでした。一方Switch2でLPCM5.1chに設定すると、5.1chの信号がAVアンプにパススルーできていたものの、録画した動画の音声はスカスカで音声の一部が欠落しているようでした。これについてはElgatoのサポートページにも記載があり、5.1chのパススルーはできるが録音できるのはフロントレフトとフロントライトのチャンネルだけのようです。

結局こうした

最終的な構成

両ゲーム機のオーディオ出力をステレオにすれば当初の構成で使用できるが、Dolby Atmosが使えなくなってはゲームの楽しみを損なうというもの。仕方がないのでXboxは本体に備わっている録画機能を使用し、Switch2のみ『Elgato 4K X』で録画することにしました。そのためSwitch2のオーディオ出力はステレオに設定せざるを得ません。

生じたデメリット

この方法をとることによるデメリットとしては以下の3点あります。

  1. Switch2をステレオにするため立体音響を楽しめない。
  2. Xboxの録画データを外付けSSDからPCに移動させるのが手間。
  3. Xboxでの連続録画時間は最長で60分。

デメリット1については、AVアンプの設定をDTS Neural:Xにすることで仮想サラウンド環境にしています。しかしながら音の立体感が不自然に感じるときが時々あり、少し残念です。

デメリット2、3は面倒ではあるものの、録画のクオリティには問題無いため許容範囲内です。

他に検討した対策案

別のキャプチャーボードが使えないか?

他のキャプチャーボードを調べてみると、AVerMediaの『GC553G2』はHDMI2.1対応かつ5.1chサラウンドにも対応しているようです。しかしながらオブジェクトベースのDolby Atmosや非圧縮であるLPCM5.1chには対応していないようなので、私にとっては中途半端な結果になってしまいます。

オーディオ分離器で音声を分離してみては?

『Elgato 4K X』は3.5mmアナログオーディオ入力もありますので、HDMIオーディオ分離器を用いてアナログ2chの形で音声を取り出し、キャプチャーボードに入力する方法が考えられます。これは成功する可能性がありますが、追加でHDMI2.1対応のオーディオ分離器が必要になるため検証できていません

最後に

キャプチャーボードも高性能なものがどんどん出ているようですが、サラウンド環境で遊びながらキャプチャーもするのはまだまだハードルが高いようです。最近は5万円程度のリーズナブルなテレビにもDolby Atmos対応を謳っている商品があるみたいなので、今後発売されるキャプチャーボードに期待したいところです。

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