1996年にセガサターンで『サクラ大戦』が発売されてから今年で30年。展示会の開催やグッズ販売など30周年を記念した企画が登場する中、新作や過去作のリメイクにも期待しているファンも多いのではないでしょうか。
『サクラ大戦』といえば本編だけでなく多くの派生作品もあり、私のお気に入りは『花組対戦コラムス』シリーズです。本シリーズは名作パズルの『コラムス』と『サクラ大戦』がコラボした作品なのですが、単にキャラクターをのっけただけでなく『サクラ大戦』のゲームシステムを上手く融合させた、やり応えのあるパズルゲームになっています。
『花組対戦コラムス』はセガサターンで発売された『1』とドリームキャストで発売された『2』があり、『1』には初代『サクラ大戦』の、『2』には『サクラ大戦2』のキャラクターが登場します。本記事では主に『2』の内容を用いながら『花組対戦コラムス』について紹介したいと思います。
コラムスとは

まずベースとなる『コラムス』のルールについて解説します。『コラムス』は上から落ちてくる宝石を並べて消していく落ちものパズルゲームです。宝石は縦に3つ並んだ状態で落ちてくるので、同じ色の宝石をタテ、ヨコ、ナナメに3つ並べて消していきます。プレイヤーは落下中の宝石の並びを変える事は可能ですが、横向きにすることはできません。
宝石が3つセットで落ちてくるので、1色だけに気を取られて配置すると他の2つは非効率な置き方になってしまい、ジリジリと積みあがっていってしまいます。盤面全体に注意しながら考えないといけない、非常に頭を使うパズルゲームです。
対戦を彩るイラストとボイス

『花組対戦コラムス』では帝国華撃団のメンバーが総出演し、『コラムス』で対戦するゲームになっています。フィールドの背景に描かれるイラストは状況の優劣や連鎖消しが決まったときなど、シーンに応じて変化しキャラクターもジャンジャンしゃべってゲームを盛り上げてくれます。イラストやセリフのチョイスにファンならニヤリとするかもしれません。
攻防の駆け引きがアツい

本作の最大の特徴は気合ゲージを溜めて行える攻撃や防御による駆け引きです。宝石を消すと気合ゲージが溜まり、最大まで溜まると気合レベルが上昇し、攻撃、ためる、防御の選択肢パネルが現れます。攻撃を選択すると時宝石を相手に送って妨害ができます。時宝石とはカウンター付きの宝石で、カウンターがゼロになるまで消すことができません。防御を選択すると自陣の下側数段分の宝石を消すことが可能です。ためるを選択するとパワーをためて次のレベルに持ち越すことでより強力な攻撃や防御ができるようになります。ちなみにレベルを最大までためると、ためるの項目が魔宝石に変わります。魔宝石は無色透明の宝石で、魔宝石を置いた下の色の宝石を全て消し去ることができます。なので防御に使えるのはもちろん、そこから連鎖消しを誘発し形勢逆転のチャンスを生むことも可能です。

この攻防の駆け引きが非常に重要で、この選択一つで勝負が決まってしまう事も多々あります。自分がピンチだからと防御を選択したものの、むしろ攻撃して一気にケリをつけた方が良かったなんてことも。パズルのテクニックだけでなく、こうした状況判断もプレイヤーには求められます。

性能の異なるキャラクターたち
本作では様々なキャラクターを使用することが可能なのですが、キャラクターによって性能が異なり、それによって戦略も変化するのが面白いところです。キャラクターの性能は「攻撃」「時間」「防御」の3項目で表され、それぞれ5段階で設定されています。一例として特徴的な性能を持つキャラクターをここで紹介します。
瞬間的火力が高いマリア

マリアは大量の時宝石を相手に送りつける攻撃力の高さが特徴。高レベルの攻撃を仕掛ければ、相手を一気にピンチに追い詰める事が可能です。しかし時宝石のカウントは短いので、攻撃をしのがれると逆にカウンターをくらう危険性もあります。攻撃をするときはトドメをさすつもりでしないといけません。

時宝石のカウントが長い紅蘭

紅蘭は時宝石のカウントの長さが特徴。送り付ける時宝石の数は少ないですが、なかなか消すことができない時宝石は相手にとってかなり厄介。連鎖を組んでいるところにポコンと時宝石を落とされると計画が狂ってしまい、一気に流れを持っていかれるかもしれません。

鉄壁の防御力を誇るアイリス

アイリスは本編では回復役だったこともあり防御に長けたキャラクター。防御をしたときに多くの宝石を消すことができるので粘り強い戦いができます。長期戦に持ち込み相手がミスするのを待ちましょう。

作戦で戦略はさらに広がる

『花組対戦コラムス2』ではキャラクター選択時に更に作戦を選択することもできるようになりました。作戦によって気合ゲージ周りの仕様が変化し、同じキャラクターでも作戦が違えば戦い方も変化するようになります。キャラクターと作戦の組み合わせによって、戦略のバリエーションは膨大な数になっています。各作戦の内容は以下の通りです。
風:気合ゲージが溜まるのが速いが、攻撃・防御をレベル2までしか使えない。
林:最もスタンダードな作戦。攻撃・防御ともレベル3まで使用可。
火:攻撃に特化した作戦。レベル4攻撃ができる一方、防御はレベル2までしか使えない。
山:レベル1を飛ばしてレベル2から使えるが、気合ゲージが溜まるスピードが遅い。

充実したモードの数々

本作は対戦パズルなので友人等との対戦するのも楽しいですが、一人プレイ用のモードも充実しており一人でも長く楽しむことができます。「???」はプレイを進めると解放されます。それでは以下に各モードの内容について紹介します。
少年レッド vs 紅蜥蜴モード

いわゆるアーケードモードに近い内容。「怪傑!少年レッド」の配役をかけて他のキャラクターと次々と対戦していきます。それにしても演劇の配役を日替わりでするなんて、台詞を覚えるのが大変すぎるのでは……。


ストーリーモード

ストーリーモードは各キャラクターに関するちょっとしたストーリーを楽しめるモードです。『サクラ大戦』でおなじみのアドベンチャーパートとパズルゲームが融合したモードになっています。アドベンチャーパートにはLIPSを用いた選択肢が登場し、選択内容に応じて信頼度が上昇します。信頼度が上昇すると、パズル対戦時に気合ゲージが溜まりやすくなったりと対戦を有利に進めらます。信頼度が上がると戦いが有利になるのは何とも『サクラ大戦』らしい仕様です。


パズルモード

パズルモードはキャラクターが出すお題をクリアしていくモードです。最初は簡単な問題ばかりですが、どんどん難しくなっていきます。宝石の消し方のパターンの参考にもなるので、勉強がてらプレイしてみるのも良いかもしれません。

エンドレスモード

エンドレスモードは対戦形式ではない従来のコラムスです。純粋に自分の腕前を確かめるためにプレイしてみるのも良いでしょう。対戦コラムスの時は相手が送ってきた時宝石のおかげで長い連鎖ができたりしますが、自力で連鎖を組むのは結構難しいです。
プレイ意欲をかき立てるご褒美

本作はプレイするたびにご褒美として様々な要素が解放されていくので、プレイ意欲がかき立てられます。例えば真宮寺さくらで少年レッド vs 紅蜥蜴モードをクリアするとパネルギャラリーが解放されます。ここでは対戦時に背景に描かれるイラストをボイス付きで自由に閲覧することが可能です。その他にもたくさんのプレゼントがあるので、やり応え十分です。


まとめ
『サクラ大戦』のキャラクターとゲームシステムが見事に『コラムス』と融合した本作は、独特な対戦型パズルゲームとして『サクラ大戦』ファンはもちろん、そうでない人も楽しめる作品。ベースが名作パズルの『コラムス』なので安定した面白さがあり、ふとした瞬間にプレイしたくなるので手元に置いておきたい一本です。残念ながら現状は他機種に移植されておらず、セガサターンとドリームキャストでしか遊べません。30周年の記念として、巴里と紐育のメンバーも加えた最新作とか出してほしいですね。

